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2009年5月20日 (水)

旅のこと。

私は今、旅行好きみたいな顔で生きておりますが。

昔から好きだったのか、と言うと、昔から好きでした。

旅行好きの母親の影響だと思います。


初めての海外旅行は、小学校の3年生くらい。ハワイでした。

その後もサンフランシスコやロスなど、アメリカばかり最初のころは行っていたような気がします。

今となっては懐かしいですが、その頃はアメリカに旅行にいくのにもビザがいりました。円ドルレートも270円くらいだったのではないかと思います。


その後も普通の国に行き続けていたのですが、中学の時に事件が起こります。親に「1人でヨーロッパに行って来い!」と言われたのです。

1人で、と言っても、中高生用のサマースクールです。イギリスでちょっと勉強して、ちょっと乗馬やって、というゆる~い3週間の旅行でした。

行く前は、「無理、無理、ぜっっった~いムリ!1人は嫌!」なんて言って、成田まで両親に送ってもらったのですが、行ったら楽しくて楽しくて、成田に迎えにきていた両親に「え?何で来てるの?」と暴言を吐いてしまうくらいに、エンジョイしたのでした。


小学校~高校までは、受験の年以外は毎年1回ずつ海外に行ってました。それが、大学生になった途端、年3回に増えます。

そして、大学2年か3年の冬、フィンランドに留学した友達を訪ね、生まれて初めての1人旅に出ます。あるのはヘルシンキと成田間のスカンジナビア航空のチケットだけ(コペンハーゲン経由)。気儘に3週間の旅行に出ました。

友達に会いに行くのが一番目的ではなく、大学のオーケストラに所属していた私は、フィンランド出身の作曲家シベリウスの曲をその時演奏しており、プロの音楽家のコーチの人達に「日本にいる人間が、フィンランドの自然を表現した音楽を、表現しきれるわけがない!」と言われたのが悔しくて、つい

「よっしゃ、見てきてやろうじゃないの、フィンランドの大自然とやらを」

と思い立ったのが直接の動機でした。

冬のフィンランドはもちろん、寒く、頭痛がするような、でも澄み渡った、キーーンと銀の糸が張ったような空気に満ちており、とても新鮮に感じたことを、10年以上たった今でも思い出します。

道行くおばちゃんに、「今日は暖かくて良かったわね。最高気温が-15℃よ」と言われた時には、驚きましたが、それでも風の強いウィーンとかに比べれば、過ごしやすいと感じた気がします。

首都ヘルシンキではなく、フィンランドの田舎に友達はいたので、ヘルシンキから列車に乗って向かいました。行けども行けども真冬のツンドラ地帯で、風景は一向に変わりません。でも、大地の息遣いが日本とは違うような気がしました。


そこから私の1人旅ライフが始まります。何も決めない。気の向くままに。

1人旅にはいいところがたくさんあります。どれだけ自分自身と向き合えるか、が大事だと思うんです。人と一緒では味わえないポイントです。

あまり記憶が定かではないのですが、次はベネルクス三国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)だったと思います。


1人旅には、主に2種類あります。

-全て1人、宿は自分で予約するか現地で取る。
-事前にガイドと泊まる場所を手配して行く。

いわゆる普通に1人旅、というものを想像すると、上の方を想像するかと思うのですが、下の方もなかなかいいです。特に僻地に行きたい時には。とにかく楽です。空港に人が向かえに来ているなんて、天国です。

ただし、日本語が喋れるガイドは稀少ですので、やはり多くは英語になります。ガイドと2人きりで周ることになるので、あまり英語が堪能でないと、少々気詰まりかもしれません。


旅行は、どんな形態であれ、楽しいものです。自分の日常生活に、相対的な視点を取り込める、というのが旅行の一番素晴らしいポイントだと思ってます。

自分が普段苦労していること、悩んでいること、そんなことはここにいる人達からみたら、ちっぽけな問題だ、と思ったり、何であんなことで悩んでいたんだろう、と思ったりします。

しかし私は、ともすると普段の生活ですぐに狭窄な視界に戻ってしまいがちなので、しょっちゅうリセットのために旅に出ます。

あと、当たり前じゃないか!と怒られてしまうかもしれませんが、旅行中、よく

「ああ、人間っていうのは、食べて、排出して、寝ているだけの存在だ」

と思います。思うというか実感します。普段の生活では、旅行中ほど急激な空腹や、排出欲を強く実感することがほとんどありません。だから、「食って、出してるだけの存在じゃないか!私は。」と旅に出るたびに気付き直すのです。

私の人生、後何年の間、自分の足で歩き回れるかわかりませんが、歩けなくなるその日まで、旅を続けて行きたいと思います。

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